おしらせ

2017.06.08

緊急通報への対応につきまして

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緊急通報への対応につきまして

 

6月3日(土)に発生いたしました海難救助に関連し、日本財団電話リレーサービス

・モデルプロジェクトにおける緊急通報についての考え方を皆様にお知らせ致します。

 

1.本モデルプロジェクトは電話リレーサービスが制度化されることを目指し、利用できる人数も限定し、利用時間も限定し、日本財団の予算や人員、また私たちが提供できる範囲内での通信環境下で出来る限り(ベスト・エフォート)の対応を行っているプロジェクトです。2017年6月現在では約5000人の方に限ってご利用いただいており、障害者手帳(聴覚・平衡機能、音声・言語・そしゃく機能)を持っておられる約36万人の方々全てにご利用いただくことはできていません。利用時間も最長で午前8時~午後9時と限られています。このような背景から十分に責任を果たし得ないため、緊急通報を担うことは不適切だと考えています。

 

2.現在、日本には通訳者(および通訳事業者)の責任範囲について法令などによる定めはなく、例えば誤訳があった場合に誰がどの範囲で責任を負うべきなのか根拠となるものが存在しません。その様な状況の下、直接人命に関わる緊急通報を民間財団が民間通訳事業者に委託し担っていくことはできません。また、本モデルプロジェクトでは通訳者は「中立的な立場での通訳者」であり、「状況に応じて自らの判断で臨機応変な対応を行う支援者」ではありません。したがって、様々な状況への対応が必要とされる緊急通報の通訳には適していません。

 

3.本モデルプロジェクトは警察や消防と業務提携を結んでいるわけではなく、緊急通報を行う上では運用上に多くの課題があります。例えば誤訳があった場合に誰がどの範囲で責任を負うべきなのか根拠となるものが存在しません。また、残念ながら、電話リレーサービスの存在は全ての警察署や消防署に知られているわけではなく、「いたずら電話」と間違えられる恐れすらあります。

 

4.緊急通報は法律など(例:ユニバーサルサービス制度)によって全ての国民が利用できるよう本来整備されているべきはずのものです。

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/universalservice/index.html

 

これらの理由から日本財団電話リレーサービス・モデルプロジェクトでは緊急通報をお受けしておりません。私たちも努力を続けますが、当事者の皆様からも国や自治体に対して要望を届けていただければ幸いです。

 

なお、日本財団は今回のアイセック・ジャパンの取られた対応については、一切否定するつもりはございません。上記と矛盾するようではありますが、対応なさった通訳オペレーターの判断が人命救助に繋がったことは明らかで、尊敬と賞賛に値すると考えています。

 

しかし、結果次第では、通訳オペレータの方に今以上に大変な重圧と精神的負担をおかけすることになったことも想像されます。一日も早く、公的な仕組みができることを願っています。引き続き、皆様のご理解・ご協力をお願い致します。

日本財団電話リレーサービス・モデルプロジェクト

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